ドクターズ・コラム

2017.11.01 / ドクターズコラムについて

妊娠中のインフルエンザについて ~正しい知識を身に着けて適切に対処しましょう~

毎年この時期はインフルエンザが流行します。妊娠中は赤ちゃんへの影響も合わせて気になっている方が多いように思いますので、注意喚起も含めて正しい知識を身に着けてもらおうと思います。

妊娠中にインフルエンザにかかってしまったらどうすればよいのか?
妊娠中の正しいインフルエンザの対処法を理解し、不安を取り除きましょう。

妊娠中にインフルエンザにかかってしまったら赤ちゃんに影響はある?
一般的にインフルエンザウィルスそのものが赤ちゃんに影響することはほとんどないと考えられています。インフルエンザに伴うお母さんの症状自体が赤ちゃんに影響を与えることがありますので症状への対処を優先しましょう。また、妊娠中、特に妊娠後期はお母さんの症状が重症化しやすいので早めの対応が必要です。

各症状への対応
・発熱:38度以上の高熱になると、赤ちゃんも体温が上がり、心拍が早くなったり、ぐったりします。解熱剤の使用や体を冷やすなどして熱を下げてあげてください。
・咳:お腹が張りやすくなり、切迫早産が気になるところですが、通常問題になることはありません。出血や破水した場合はお問い合わせください。
・肺炎:お母さんが重症化しやすく、命に関わります。入院して治療する必要があります。

妊娠中に抗インフルエンザウィルス薬は使っても大丈夫?
抗インフルエンザウィルス薬であるタミフルやリレンザなどの治療薬は、妊娠中でも処方されます。妊娠中に抗インフルエンザウィルス薬を服用しても、赤ちゃんへの影響はないとされています。むしろ妊娠中のインフルエンザの重症化の方が抗インフルエンザウィルス薬の副作用よりも重大であると考えられています。ですので、家族内でインフルエンザにかかった人が出てしまった時には、治療薬を予防的な意味で飲むことが推奨されています。

医療機関はいつ、どこにかかればいい?
抗インフルエンザウィルス薬は発症してから48時間以内に飲むことで重症化を避けられるメリットがあります。家族の中にインフルエンザにかかってしまった人がでたり、発熱や関節痛、悪寒などの症状がある場合はインフルエンザを疑い、すぐに病院を受診してください。このときの注意事項で最も大切なことは連絡なく産婦人科を受診するのは厳禁ということです。産婦人科の外来には免疫が弱くなった他の妊婦さんや赤ちゃんが大勢います。ですので、インフルエンザが疑われる症状がある場合や家族にインフルエンザが出た場合は必ず、内科を受診し、検査を受けて、適切な対応を取ってもらってください。この時、処方するお薬に不安がある場合はいつでもご連絡いただければ相談に応じます。また、里帰り中などでどうしても産婦人科しかかかる病院がない場合などは事前に電話をして判断を仰いでください。

インフルエンザにかからないようにするための予防や重症化を防ぐためにできることは?
インフルエンザ流行期は人ごみをさけてください。また、外出される場合はマスクを着用し、適宜うがい、手洗いを行ってください。また、重症化を防ぐ目的でインフルエンザの予防接種は受けたほうが良いです。赤ちゃんへの影響が心配であったり、効果に疑問を感じて予防接種を行っていない方もいるかもしれませんが、インフルエンザは重症化を避けることが大切ですので、是非予防接種は受けてください。インフルエンザワクチンは不活化ワクチンですので妊娠中に打っても赤ちゃんに影響はありません。

妊娠中のインフルエンザについて正しい知識をもって冷静に対応してください。また、解熱し、外出の許可が出るまでは妊婦健診を含め、産婦人科の来院は控えてください。

SHARE →

この記事を読んでいる方には以下の記事もオススメです