ドクターズ・コラム

2022.02.02 /

新型コロナ感染者・濃厚接触者の隔離期間と当院に健診して頂く予定日について(2022年2月4日)

新型コロナ感染者・濃厚接触者の隔離期間と当院に健診して頂く予定日について(2022年2月4日)

新型コロナウイルス感染症COVID-19は2022年1月末からは「第6波」は本格的にまん延し、福岡県では再び「まん延防止等重点措置」(2022年1月27日~2月20日まで)が実施されました。第6波では「オミクロン株」が流行し、爆発的に感染者が増えました。その前の「デルタ株」と比べ重症化リスクは低いのですが、感染力が強いため、社会機能がマヒする恐れがあり、2022年1月28日から濃厚接触者の待機期間を7日間に短縮するなど、待機期間についても次々に改定されている状態です。福岡県は検査キットが不足しているためコロナ陽性者と同居する家族に症状が出た場合はPCR検査を省力して「陽性」と診断してよい旨2022年2月1日付で発表しました。厚労省も各県に、こうした「みなし陽性」を可能とする措置について2022.1.24付で通知していました。妊婦さん、患者さんについては、隔離期間がいつまでで、いつ当院に来院して良いのか、たくさんのお問い合わせをいただいています。そこで、来院できる目安についてこのコラムで記載しておくことにしました。

救急などはこの限りではありません。コロナの症状や産婦人科関係の症状があればすぐにお電話でご連絡下さい。

①陽性がでた無症状の人

検体採取日を第0日目として第7日目までは隔離になります。第8日目から来院可能。

②陽性が出て無症状だったが途中で症状が出た人

途中で症状が始まった発症日が第0日目になります。発症から10日間は感染性があるとされていますので、療養解除は保健所の指導に従ってください。

③陽性が出てかつ症状がある人

発症日を第0日目として第10日目が過ぎ、かつ、症状が軽くなり3日以上経過している場合は第11日目から当院に来院可能。

「症状が軽くなる」とは:解熱剤を使わずに解熱し、呼吸器症状が改善している場合をいいます。

④同居していない陽性者との濃厚接触者

最終接触日を第0日目として第7日目まで隔離、第8日目から来院可能。

⑤子どもや夫など家族が陽性の人と同居している濃厚接触者

家族の発症日か、家庭内でマスク着用などの感染対策を講じた日を第0日目とカウントし、第7日目までに発症がなければ同居家族は待機期間が終わったとみなします。第8日目から当院外来を受診してください。ただ、途中で他の家族が陽性となった場合は、その時点から新たに7日間の待機が必要になります。隔離終了後の翌日以降に来院可能。

※ 後藤茂之厚生労働相は2022年2月2日、新型コロナウイルス感染者の同居家族などの濃厚接触者の待機期間を見直すと発表した。現在の最大17日から7日に短縮する。家族の発症日から7日目より後に発症するケースはほとんどないとする国立感染症研究所(感染研)の報告を踏まえ対応する。子どもの発症などから10日後の療養終了日を「最終接触日」とし、家族らはさらに翌日から7日間の待機が必要だった。子どもが無症状の場合でも計14日間で、看病する保護者の出社までに時間がかかり、企業の業務にも支障が出ていた。2日から適用した新基準では家族の発症日か、家庭内でマスク着用などの感染対策を講じた日を0日目とカウントし、7日目までに発症がなければ同居家族は待機期間が終わったとみなす。ただ、途中で他の家族が陽性となった場合は、その時点から新たに7日間の待機が必要になる。感染研の報告によると、濃厚接触者が発症する割合は一次感染者の発症日から7日目までに99.98%で、それ以降に発症することはほとんどないとみている。後藤氏は「発症までの期間が短縮している実態に即して、エビデンスベースで見直した」と強調した。厚労省にコロナ対策を助言する専門家有志は2日、同居家族など以外も含め、濃厚接触者の待機期間を7日で終え、陰性確認のための検査は不要とする提言をまとめた。(日本経済新聞2022.2.2より転記)

 

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